コトノココロ、コトの森。

      ~ Le Café Philosophique ~

「倫理」を語る ≒ 音楽を奏でる? (^^♪

1. 倫理は、解決してないコトばかり

 ↑↑というわけで、いよいよ?mercariで購入。

 (絶版だったんで…)

 で、なにが書いてあったかというと*1

 

「倫理」とは…

 

① これまで人間のやったコト

                が含まれている

② これから人間がやるべきコト

 

 

 たにかに…そうかも。

 

 ほかの科目だったら、誰かエライ人が発見したコトとか、コレ事実ですっ!みたいなコトだけの感じ。

 

で、これから「とりくまなきゃ‼」ってコトは、直接書いてないイメージ。

 

 これから「やるべき」って、「倫理」の本には、解決してないコトばっかり、のってるの?

 

 

2. 倫理を教えるのは、音楽を演奏するのに似てるらしい

 

  作曲した人は、どういう気持ちで、をつくったんだろう?

  楽譜をどう演奏したら、作曲家が想ったコトを、うまく再現できるんだろう?*2

 

 それと同じく、

 

思想家は、どういう気持ちで、そのコトバを言ったんだろう?

 

● 思想をどう語ったら、思想家が想ったコトを、うまく再現

 できるんだろう?*3

 

 そんな思いで、この本は書かれているらしいのです*4

 【 コレ、参考書…だよ…ネ… (;・∀・)】

 

3. でも、やっぱ参考書だー(むしろ?安心)

 で、この本の目標は*5

★まとめ★

① 思想の歴史を、論理的に理解できるようにするコト

センター試験*6で高得点をとるコト

なんでだろう?フシギ!

 

① 「倫理」で解決できてるモンダイって、1つでもあるの⁇

 

② 高校倫理の思想史って、ダレが、どんな視点でまとめたレキシを使ってるの?

 

③ 歴史の流れって、いつでも論理的に理解できる?

 

センター試験で点数とれたら、テツガクもできるようになれるかなぁ?

 

 というコトで、本題へ ↓↓

 

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*1:中川雅博, 『センター試験のツボ 倫理』, (桐原書店, 2009年), p.4.
 以下、この本を『中川センター倫理』と略します。

*2:筆者(中川さん)は、①「作曲者の意図を読み込む」+②「楽譜どおりに演奏する」=「楽譜を忠実に再現する」と考えています。だから、単純に楽譜どおり演奏してもダメ(意図をちゃんと読み込んでいなきゃ、忠実に再現したコトにはならないと)。
 また、哲学の「テクスト」(著作・記録・証言)と「思索」の関係が、「楽譜」と「演奏」の関係にたとえられ、音楽(テクスト)は演奏(思索)のたびに、新たなモノとなることについては、納富信留. 「始まりを問う哲学史 ―複眼的ギリシア哲学史への試み」. 第76回大会シンポジウム「哲学史研究の哲学的意義とはなにか?」. 『哲学』. 第68号(2017年): p.49. https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy/2017/68/2017_45/_article/-char/ja/ も参照。
 ちなみに、現代哲学には「音楽の哲学」っていう分野があります。似たような話としては、「楽譜」と「演奏」の関係について、ナンバユウキさんの読書ノート(「はてなブログ」)が、すごーく役立つ。
 ナンバユウキ. 「ピーター・キヴィ『音楽哲学入門』第12章 そして演奏について」. 『Lichtung』. 2017年7月13日. http://lichtung.hatenablog.com/entry/2017/07/13/194820
 この読書ノートでは、作曲家が意図したように、音楽作品を再現するため、その作曲家が指定した楽器や、その時代にされてた演奏方法を、できる限り再現するのがダイジだよねーっていう立場(「歴史的に真正な演奏」)が、批判的に検討されてます。作曲当時のとおり演奏したって、それは物理的に音を再現しただけで、作曲家の想い描いたような効果が出せてる音(音楽的な音)じゃないかも的な(当時は、くら~い感じで演奏しよって思ってても、いまの人が聴いたら、ダークでカッコイイじゃん、みたいに、同じ効果が出てこない感じかなぁ。むかし作曲した人がやりたかったコトって、どう演奏したら、伝わるんだろう…)。
 また、そもそも「楽譜どおりに演奏」するって、歴史的にみたら、そう演奏する場合もあるし、即興性をもたせたりして、そうしない場合もあるから(作曲の意図を表現するのって、たいへん…)。そこらへんについても、ナンバユウキさんの読書ノートが役立ちます。
 ナンバユウキ. 「ジョン・ディック「音楽の歴史および音楽の存在論における完全な対応」」. 『Lichtung』. 2017年8月31日. http://lichtung.hatenablog.com/entry/2017/08/31/184133#f-d23b3aec

*3:哲学史」って、思想家が想ったコトをうまく再現してるとは限らない…。想ったコトを、うまく再現できてないじゃん!っていうんじゃなく、最初からわざと再現してなかったり、自分の意図に合うようにまとめてみたり(学説を組織立ててまとめたアリストレスだって、哲学の歴史は、必然的にそうなったんだよ、って考えるヘーゲルだって、哲学者っていうのは、哲学史をジブン色につくってきたし…。高校倫理って、ダレが、どんな意図・どんな視点で、まとめた思想史なんだろう?)。
 たとえば、現代哲学・思想における、哲学史の意図的な誤解・誤読については、chisato. 「私はうまく、しくじれない」. 『新・批評家育成サイト ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾』. 第5回テーマ「誤読、誤解、行きちがい、失敗を考え直す。しくじりの効用を論じて下さい。」. 2015年8月7日. https://school.genron.co.jp/works/critics/2015/students/chisato/513/山内志朗. 『「誤読」の哲学 ドゥルーズ、フーコーから中世哲学へ』. (青土社, 2013年)を参照。

*4:『中川センター倫理』, p.3.

*5:『中川センター倫理』, p.3.

*6:大学入試センター試験は、「高等学校学習指導要領」(全国どこの学校で教育を受けても、一定の教育水準を確保するため、文部科学省が定めているもの)に準拠、「高等学校学習指導要領解説」(学習指導要領の解説書)と教科書に基づいて出題されます。たとえば、
 独立行政法人大学入試センター. 「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」. 2019年6月7日. https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00035971.pdf&n=R3%E5%85%B1%E9%80%9A%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E4%BD%9C%E6%88%90%E6%96%B9%E9%87%9D.pdf: p.2.
 いま読んでいる本『センター試験のツボ 倫理』は少し古くて、2009年7月発行。なので、以前の高等学校学習指導要領などに基づいていると思うけど、大幅な内容変更はないから、今のセンター試験にも充分耐えられると思います。ちなみに、この本が出版されたときのモノは、
 国立教育政策研究所. 「平成元年度高等学校学習指導要領(平成6年4月施行)第2章第3節 公民」. 『学習指導要領データベース』. http://www.nier.go.jp/guideline/h01h/chap2-3.htm
 なお、この要領の解説は、既にオンライン(文部科学省ウェブサイトや国立国会図書館デジタルコレクション)上では見ることができず、書籍の形でしか見ることができません(新しい要領の解説は、オンライン上で見られます)。
 余談ですが…大学入試センター試験問題評価委員会では、試験問題が難しかったか、やさしかったか、適切だったかなど、1問1問検討しているので、オモシロイです。たとえば、
 独立行政法人大学入試センター. 「平成30年度試験問題評価委員会報告書(本試験)公民」. https://www.dnc.ac.jp/center/kako_shiken_jouhou/h30/jisshikekka/hyouka_honshiken/koumin.html