『センター試験のツボ 倫理』がイイらしい
1. 高校倫理って、どんな本があるんだろ?
↑↑ということで、
高校倫理の本を探してみる。↓↓
全部で11冊。【うち参考書6冊、問題集4冊、用語集1冊】
参考書、どれか読んでみよー。
(全部はムリだから、なんか1冊)
2. テツガクの入口にピッタリなのは、どの本⁇
んー、本の中身を知らないから…
ひとまず、評判が良くて、テツガク出身の人が書いたやつに、しよっかな。
【 下記の○・△・×は、内容の良し悪しじゃなく、哲学出身かどうかだけ 】
村中和之 ~ 社会学(社会哲学・政治思想史)出身 ⇒ △*1
清水雅博 ~ 法学出身 ⇒ ×*2
大磯仁志 ~ 仏文学出身 ⇒ ×*3
蔭山克秀 ~ 経済学出身 ⇒ ×*4
藤田正勝 ~ 哲学(近代ドイツ哲学)出身 ⇒ ○*5
中川雅博 ~ 哲学(戦争倫理学)出身 ⇒ ○*6
コレ↑↑ なんか評判イイらしい*7。
大学受験で、上級者にはオススメのよう(べつに受験はしないけど)。
知識だけでなく、その背景知識もとてもたくさん書いてあるので倫理そのものに興味がある人は読むだけでも面白いでしょう*8。
3.『センター試験のツボ 倫理』の評判は?
この本の出版社「桐原書店」って…英語のイメージが強いけど。
(「英語教材のリーディングカンパニー」って、自分で言ってるくらいだから)
思想史の流れを忠実に再現するとともに、センター倫理に求められる想像力が養われるようにしています。
評判としては、
非常に細かい知識まで収録されているうえ、思想の理解、宗教の歴史的背景も丁寧に説明されているので、倫理の理解力、思考力を養うことが出来ます。
はてなブログだと、
高校倫理の参考書は哲学史を勉強する上で参考になる。中川雅博『センター試験のツボ倫理』桐原書店(2009)は、信頼のおける研究者による高校倫理の解説である。
この本、高校倫理の中でも「青年期の課題」分野は、詳しくないらしい。
(ふつうは哲学じゃなく、心理学に分類される分野だから、まぁイイか。いまの目的は哲学だから)
青年期の課題は「第3編現代社会論」というかたちで出てくる。しかし、不得意分野なのか、関心がないのか、それとも受験上は問題化されにくいと考えているのか、青年期の課題そのものにはほとんど触れていない。
(中略)
「第1編西洋思想」での熱の籠もりようからすると、やはり専門領域ではないし大学受験予備校での経験であって高校教諭のような授業を経験していないということからくる記述と考えてよい*9。
とりあえず、この本買って、読んでみよー ↓↓
*1:予備校講師(駿台予備学校、河合塾、ぱすた;高校公民)。一橋大学大学院社会学研究科出身。
『お茶飲みwiki』. 「公民科講師一覧」. https://pchira.wicurio.com/index.php?%E6%9D%91%E4%B8%AD%E5%92%8C%E4%B9%8B
専門でやってた内容に、社会哲学も入ってたらしいので、△にしておきました。
*2:予備校講師(駿台予備学校、東進ハイスクール;高校地歴公民)。中央大学法学部法律学科出身。
『お茶飲みwiki』. 「公民科講師一覧」. https://pchira.wicurio.com/index.php?%E6%B8%85%E6%B0%B4%E9%9B%85%E5%8D%9A
*3:立教大学、東海大学、立教高校などで非常勤講師(仏語、仏語圏の文化とか)を歴任する、仏文学の研究者。その大学講義の参考書として、自身が書いた別の(高校倫理)本を使用。立教大学大学院文学研究科フランス文学専攻出身。
立教大学. 「フランス語圏の文化」. 『立教大学シラバス』. 2019年. https://sy.rikkyo.ac.jp/timetable/slbssbdr.do?value(risyunen)=2019&value(semekikn)=1&value(kougicd)=FA140&value(crclumcd)=
国立研究開発法人科学技術振興機構. 『researchmap』. 2007年9月26日. https://researchmap.jp/read0058190/
なお、もう1人の著者(鷲野鷹哉)はマンガ部分のみ担当だから、考慮外としました。
*4:予備校講師(代々木ゼミナール;高校公民)。『かんき出版』. 「著者一覧」. 2018年7月17日. https://kanki-pub.co.jp/pub/author/details/1136
*5:ヘーゲル、シェリングといった近代ドイツ哲学(主として宗教哲学)、西田幾多郎(京都学派)を中心とする日本哲学史の研究者。
京都大学文学部哲学科出身。京都大学では、宗教哲学や日本哲学史の研究室で指導。学部卒業15年以内の若手研究者の優れた研究業績に授与・奨励される、昭和61年度和辻賞(日本倫理学会)受賞。
国立研究開発法人科学技術振興機構. 『researchmap』. 2014年9月5日. https://researchmap.jp/read0013171/
*6:予備校講師(河合塾;高校公民)。
芝浦工業大学、国士舘大学、東京理科大学などで非常勤講師(哲学、生命倫理とか)を歴任する、戦争倫理学・国際倫理学の研究者。慶応義塾大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻出身。上記の藤田さん同様、平成19年度和辻賞(日本倫理学会)受賞。
国士舘大学文学部教育学科倫理学専攻. 「教員プロフィール」. 2010年3月. http://bungakubu.kokushikan.ac.jp/rinri/NHP/nakagawa.html
日本倫理学会. 「第58回大会閉幕・平成19年度和辻賞」. 2007年10月. http://jse.trustyweb.jp/2007/10/58200719.html
*7:著者が非常勤講師(芝浦工業大学システム理工学部)をやってる大学講義(哲学Ⅰ、Ⅱ;総合科目)では、参考書として使用。高校で地歴・公民科目を十分に勉強していない人には、本書が有効だと説明。
芝浦工業大学. 「哲学Ⅰ」. 『芝浦工業大学シラバス』. http://syllabus.sic.shibaura-it.ac.jp/syllabus/2019/sys/115212.html
*8:和田式コーチング塾. 「【2019年版】倫理のおすすめ参考書・問題集11選」. 『大学受験プロ』. 2019年1月5日. https://daigakuzyuken-pro.com/2018/01/28/ethics/#i-9
精神科医(開業医)・臨床心理士(大学院特任教授)にして、受験アドバイザーでもある和田秀樹。彼が運営するオンライン塾と提携したウェブサイト。
和田秀樹. 「和田式コーチング塾」. 『和田秀樹オフィシャルブログ テレビで言えないホントの話』. 2019年4月15日. https://ameblo.jp/wadahideki/entry-12454217384.html
*9:白石忍. 「高校倫理教科書における青年期の課題についての考察」. 『九州共立大学経済学部紀要』第122号(2010年): p.38.