コトノココロ、コトの森。

      ~ Le Café Philosophique ~

テツガクが…ビジネスのチカラとなる?

1. 哲学者と、人のシアワセ・行動原理を考える

 オンライン連載記事に、哲学のコトがのってた↓↓

霊長類学、宗教学、哲学アドラー心理学脳科学のそうそうたる泰斗を訪ね、人間の幸福と行動原理の本質について議論しました。

(中略)

これら5分野の学問の共通項は、人間の心の本質を研究する学問だということです*1

 

 ↑↑キムさん*2は、コノ本を書くために、哲学の人と対談してきたみたい↓↓

「あれ、私なんのために働いてるんだっけ?」 と思ったら読む 最高の生き方

「あれ、私なんのために働いてるんだっけ?」 と思ったら読む 最高の生き方

 

 で、対談相手の哲学者は「中島義道*3さん。

 (中島さん、アクが強い?から、どんな話になったのか、楽しみ‼)

 

 ちなみに、他の対談相手としては

(哲学の人って言ってイイのか、ワカラナイ*4けど…)

哲学史」出身の、「岸見一郎」*5さんもいます。

 

2. ビジネスパーソン × 哲学者 の対談は、いかに!

 コチラが、対談の様子↓↓

“自分で”考えていますか?

 

中島 (中略)遅かれ早かれ確実に死ぬことを意識したうえで、自分が

    価値を置くものは何なのか考えることが大切で、それが哲学の

    価値と言えると思います。

 (中略)

ムーギー(中略)生きる価値とか、生きる目的を考える必要があると。

    (中略)結局は自分で考えるしかない。それが哲学なんですね。

 (中略)

中島 (中略)日頃、どれだけ科学的なことを信じていても、ある理不尽

    な状況に陥った時、そうじゃないものを求めるのが人間です。

    その時に問うのは、やはり“真実”なんですね。

    誰にも答えることのできない問いに向き合う。

    そして、そういう目に遭わなくても“真実”を問う能力がある者

    哲学者なのです*6

 

 「自分で」考えていますか?って、ドキッとする。

 

 社会で言われているコトや、人が言ったコト

 ソコから脱け出して、

 「自分で」考えるのは…ホントにムズカシイ…

 「考える方法」なんて、教わってこなかったんだから…

 

 

3. 金融業界には、哲学やってた人が多い?

 で、話を戻して、再びオンライン連載記事から↓↓

 海外の金融業界でもトップクラスの人は、先日対談させていただいたジム・ロジャーズさんのように歴史や哲学を専攻した人が多いんですよ*7

 ジム・ロジャーズさん*8もテツガク勉強したコトあるんだー。

 

 そんなロジャーズさん、哲学にヤラレタ想い出も…。

 でも、テツガクがダイスキみたい↓↓

哲学を学ぶというのは、単に難解な哲学書を読むだけではなく、

哲学的な思考法を身につけることだ。

 

私は英オックスフォード大学で哲学を学んだが、

非常に抽象的な問いを絶え間なく投げかけられ、苦労した。

 (中略)

哲学的な思考法を身に付けることで、

世界で起きていることを冷静に、正しく理解できるようになる

 

そして、哲学を学ぶことでもう一つ役立つのは、

世間一般で信じられている物事を疑えるようになることだ。

多数派が「こうに違いない」と言っているときに、

それを疑うことはとても難しい*9

 

 現代の英米哲学*10って、論理バリバリ…

 (現代のフランスやドイツとは、哲学のスタイルが違う)

 

 分析能力とか、鍛えられそ。

 

 

「ビジネスのテツガク記事」を読むPOINT‼ 

 

 書いてる人が、どんな「哲学」をイメージしていのるか、おさえる!

 

 (同じ「哲学」っていう名前がついていても、イロイロだから…)

 

   ※ 上の記事の場合は、「哲学」=「現代英米哲学」かしら

 

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ブロトピ:今日の芸術・人文情報


*1:ムーギー・キム. 「お金持ちが"歴史・哲学"を学び続ける理由 人間の心の本質を研究するのが趣味」. 連載「大人の品格」が身につく9講座. 『プレジデントオンライン』. 2019年6月15日: pp.2-3.
 「プレジデントオンライン」は、『ワーク・シフト』や『哲学用語図鑑』等でも有名なビジネス系出版社「プレジデント社」(小学館集英社のグループ企業)が運営する総合情報サイト。

*2:ムーギー・キム(Moogwi Kim;金 武貴)。シンガポールを拠点にした投資業の人。

*3:たとえば、人はどうしてモノゴトを認識できるんだろう?、どういう風にして認識してるんだろう?、ドコまでなら認識できて、ドコからは認識できないの?っていうような問題(ほかにもイロイロあるけど)を考えていたカント(ドイツの哲学者)についての研究者。最近の研究だと、カントの考えの「ドコ」に注目したか、その違いで、20世紀にはイロイロな哲学へと分かれちゃった、ということになってる現代哲学への分岐点。
 国立研究開発法人科学技術振興機構. 『researchmap』. 2009年7月24日. https://researchmap.jp/read0195957/
 また、中島さんは、1字1句正確に哲学書を読んでいく、すごーくマジメな(ストイックな)「哲学塾カント」も主宰。http://gido.ph/
 中島さんの言ってるコトが、スキな人/キライな人、ソレがハッキリ分かれるイメージ。ちなみに…ジブンはスキです(笑) そして、中島さんは、少しズルいんじゃないかなぁって思っています。とてもイロんなコトを知ってる。その知識を話の筋にしながらも、知ってると思わせないような(時に、知らない人には過激に見える)書き口で、話を展開していく。イロんな知識をもって、中島さんのエッセイ的な文章を読むと、その裏に隠れた話の筋が見えてオモシロイ人。

*4:岸見さん、西洋古代哲学史(主にプラトンの文献解釈)をやってました。30年くらい前(学生時代&大学院満期退学後5年くらい)まで、論文4本・書評1本を書いてます(今は、哲学研究の話に限定しているので、アドラー関係については除きます)。
 内訳としては、出身大学が運営主体である「古代哲学会」(旧:古代哲学談話会)の雑誌「Methodos」(メトドス)に論文3本(http://ancphil-kyoto.sakura.ne.jp/methodos/backnumber/index.html;第15号、第18号、第23号)、「関西哲学会」の雑誌「関西哲学会紀要」(現在の「関西哲学会年報『アルケー』」)に論文1本(https://www.toyota-ti.ac.jp/Lab/Kyouyou/Asano/plato.html;第21冊)、「日本西洋古典学会」の雑誌「西洋古典学研究」に書評1本(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jclst/34/0/34_KJ00005744879/_pdf/-char/ja)です。
 研究者としては、国立研究開発法人科学技術振興機構「reserchmap」への登録がなく、また哲学「研究」に関する学会発表・論文投稿・出版等の発信がないため、実績からは判断するコトができない状況です…。
 最近、プラトン文献の翻訳を2冊https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784768479599https://www.kadokawa.co.jp/product/321707000035/)出版。でも、岸見さんって哲学は専門外じゃないの?っていう質問(岸見さんには、哲学の研究実績が長らくないですし…古代ギリシア哲学分野だと、日本は国際的にもレベルが高い方だから、実績をあげるのは…大変かも)が、出版社に寄せられているとのこと(出版社のブログ:https://hakutakusha.hatenablog.com/entry/20151026/1445842240)。
 たとえば、「SFの本を翻訳した人=SF作家/SF研究者」とは、すぐさま理解しないと思うから、「哲学書の翻訳者=哲学者」とは単純になりそうもなく…(実際、哲学の人じゃなくても、哲学書を翻訳してる場合があるし)。ただ哲学分野の場合、翻訳をするコト自体が業績になったりするので、この2冊の翻訳「内容」について、学界での検討をまちたいと思っています(まだ、検討は為されていません)。
 というわけで、哲学関係の発信については、実績検討が事実上ないから…岸見さんについての判断はムズカシク…そのため、ココでは「哲学の人って言ってイイのか、ワカラナイ」という記述にしました(でも、どういう人が哲学のヒトって言えるの?っていうコトについては、ムズカシイ。そして、非建設的な話になる可能性も秘めてる…)。

*5:アドラー(ドイツの精神科医)の心理療法などについて、本を書いてる人。古賀史健さん聞き書きスタイルのライター)との共著:『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(ダイヤモンド社, 2013年)で、メディア的に有名。
 なお、アドラー心理療法は、学問上の、いわゆる現代「心理学」とは別です。なので、アドラーやりたいから心理学の勉強する!っていう風にはナリマセン(アドラー関係の本を読むしかない)。

*6:ムーギー・キム. 「『最高の生き方』ムーギー・キム対談【第4回 中島義道】 哲学者に「自己実現」は必要ない? ―幸福を求めることが不幸を招く、の真意」. 『ダ・ヴィンチニュース』.2019年4月11日: p.2.
 「ダ・ヴィンチニュース」は、本などの文芸を中心とした月刊誌「ダ・ヴィンチ」を発行する出版社「KADOKAWA」が運営。本についての総合サイト。

*7:ムーギー・キム. 「お金持ちが"歴史・哲学"を学び続ける理由 人間の心の本質を研究するのが趣味」. 連載「大人の品格」が身につく9講座. 『プレジデントオンライン』. 2019年6月3日: p.3.

*8:Jim Rogers。シンガポールを拠点にする、アメリカの投資家(世界3大投資家の1人)。
 イギリスのオクスフォード大学、ベリオール・カレッジで哲学を学ぶ(日経の記事だと…哲学で修士号とったことになってるけど、そのような事実は確認できませんでした…。イェール大学を歴史学で卒業した後は、大学院じゃなく、再びオクスフォード「大学」に入って、哲学・政治学・経済学で卒業しているようです。2つ大学に行った感じ)。
 また、ベリオール・カレッジ出身者では、昔の人だとアダム・スミス(経済学など)が有名。最近では、メディア的に超有名な政治哲学のサンデル、言語哲学のオースティン、倫理学のヘアなど、20世紀の有名な哲学者も輩出しています。

*9:ジム・ロジャーズ. 「哲学は投資家の武器になる」. 『NIKKEI STYLE』. マネー研究所. 2013年12月8日: p.2.
 「NIKKEI STYLE」は、「日本経済新聞社」と、「日経ビジネス」など雑誌を多数発行する「日経BP」が共同運営。ライフスタイルのウェブサイト。

*10:現代英米哲学だと、たとえば、
 続・哲学用語図鑑 ―中国・日本・英米(分析哲学)編
 分析哲学講義 (ちくま新書)を参照。
 モンダイや、考えるプロセスを論理的に分析するっていう、特徴的な哲学スタイル。